文部科学省は23日、組織的に行われていた再就職あっせんの全容解明に着手した。現役の職員約2千人と、天下り規制が厳しくなった2009年以降に大学などへ再就職したOB約200人を調査対象とする方針だ。内閣府の再就職等監視委員会の指示で新設した担当室が3月末までに結果を報告し、違法な天下りの再発防止策を定める。

 前事務次官の引責辞任を受けて就任した戸谷一夫事務次官は、職員に「全容解明の途上であり、調査に職員各自が誠実に対応してほしい」と訓示した。

 内閣人事局は違法な天下りの再発防止に向け、25日に各省庁の人事担当者を集め、国家公務員法の規制順守を求める会議を開く。

 今後の調査では、退職後、短期間のうちに再就職した元職員からの聞き取りが課題になる。短期間で再就職できたのは、違法な在職中の求職活動が行われたためではないかと疑われるためだ。

 文科省によると、退職後2カ月未満で大学などに再就職した職員は、11年度からの5年間に限っても42人おり、このうち14人は退職翌日に再就職していた。民進党は「省内人事の一環で、組織的に再就職先を決めていたのではないか」と指摘している。

 42人の退職時の年齢は48歳から64歳。文科省の学校教育担当部門や科学技術部門、文化庁などから、大学や専門学校、中高一貫校を運営する学校法人などに再就職していた。

 文科省の天下り問題では、元高等教育局長が15年に早稲田大へ教授として再就職した際、在職中に人事課経由で履歴書を送っていたことなどが発覚した。【共同】

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