九州北部の豪雨で鉄橋が流失し、寸断されたJR久大線の線路=10日、大分県日田市

 九州北部豪雨による福岡県内の被害額が少なくとも828億円に上ることが20日、県関係者への取材で分かった。大分県と合わせ、豪雨の被害総額は1千億円を超える。両県は、激甚災害の早期指定に向けて国に働きかけるなどし、復旧・復興の取り組みを加速させたい考えだ。

 福岡県は19日までに確認した河川・道路施設や農林業などの被害状況を踏まえて額を算出した。朝倉市など一部で依然被害の全容がつかめておらず、額はさらに増える見込み。

 激甚災害に指定すれば、道路などインフラの復旧事業に対する国の補助率がかさ上げされ、被災自治体への財政支援となる。12日に被災地を視察した安倍晋三首相は「激甚災害の指定を一刻も早く行いたい」と述べている。

 福岡県によると、最も被害額が大きいのは河川施設で約336億円。道路施設は約196億円、農産物や林道、漁港など農林水産業関連は計約138億円としている。

 大分県は既に被害額が少なくとも206億円に上ると明らかにしている。復興予算として2017年度一般会計を10億7千万円増額した。

 一方、九州北部が20日に梅雨明けしたとみられることに伴い、朝倉市は市全域の2万1256世帯5万4412人を対象に出していた避難勧告のうち、1万6895世帯4万3107人について解除した。被害が大きかった一部の地区では継続している。

 豪雨による死者は計34人で、依然7人が行方不明となっている。福岡、佐賀両県警はこの日、筑後川流域や有明海周辺を集中捜索した。【共同】

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