佐賀県信用保証協会の2016年度の代位弁済は、件数が前年度比10・8%増の123件、金額は15・4%増の11億421万円だった。件数は8年ぶりに前年実績を上回ったものの、平成に入って2番目に少なく、金額も同6番目の低水準となっている。日銀の金融緩和政策などで資金繰り環境が大きく悪化せず、倒産が抑えられていることが背景にある。

 代位弁済は、経営難で企業が借入金を返済できなかった場合などに協会が肩代わりする制度。業種別で件数が最も多かったのはサービス業で、前年度比17件増の24件、金額は5・6倍増の2億9900万円だった。次いで製造23件、4億3500万円、小売り、建設、飲食がいずれも21件で続き、金額はそれぞれ1億3500万円、9600万円、4600万円だった。

 全体では件数、金額ともに前年を上回ったものの、信用調査会社の東京商工リサーチによると、16年度の県内倒産は39件で、平成以降2番目に少なかった。金融機関が返済条件を変更するなど柔軟に対応しているためで、協会は「県内企業の業績が改善したわけではないが、倒産が抑制され、代位弁済が低水準になっている」と分析する。

 こうした状況を受けて、保証債務残高も減少傾向が続く。16年度は件数が前年度比4・9%減の1万700件、金額は7・1%減の819億2千万円だった。金融機関による低利の融資が増えていることも背景にあり、「保証料が金利に上乗せされると、借り入れ側に割高感が生じる。保証料の要らない融資への借り換えが進んでいる」という。

 今後の見通しについて、協会は「企業数の減少に伴って新規利用も減っている。金融緩和策が続く限り、今の水準で推移していくのではないか」とみている。

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