伊万里市大川内町の市営散弾銃射撃場に大量の鉛散弾が放置されている問題で、市の散弾銃射撃場環境対策検討委員会は24日、大型沈砂池を設置し、水質汚染を防ぐことを最優先する方針を確認した。汚染土壌の対策は、財源の課題と併せて検討を進める。

 委員会の開催は約2年ぶりで、市側は2015、16年度の表流水と地下水の水質調査結果を説明した。表流水は雨期と乾期の年2回調べ、環境基準値の1.7~3.2倍だった地点が延べ3カ所あったが、その下流は基準値を下回り「流出は少ないと思われる」とした。深度10メートルの地下水調査は両年度とも基準値を下回った。

 今後の対策では、隣接する民有地に大型沈砂池を設け、水質を基準値内で安定させることを優先し、財源確保を踏まえた上で土壌汚染対策に着手するアクションプランを了承した。新年度に沈砂池設置に向けた民有地の買収交渉に入り、委員会では汚染土壌の撤去や場内での封じ込めなど手法の検討を始める予定だが、着手時期の見通しは立っていない。

 委員長の樋口壮太郎福岡大大学院教授は委員会終了後、「(汚染土壌の)全量撤去ならば恐らく数十億円のコストがかかる。表土をはぎ取ると(鉛の)流出が激しくなることも十分に考えられるので、いろんな中からベストの方法を決めていくことになる」と話した。

このエントリーをはてなブックマークに追加