トランプ米大統領が23日、環太平洋連携協定(TPP)から「永久に離脱する」とした大統領令に署名したことで、現在の協定は発効できなくなった。安倍政権はトランプ氏に引き続き翻意を促すと繰り返すが、他の参加国では米国抜きの通商協定の締結を模索する動きが広がっている。

 安倍晋三首相は24日の国会で、トランプ氏について「自由で公正な貿易の重要性は認識している」と述べ、TPP発効へ働き掛けを続ける意向を示した。米政権が求める2国間協定はTPP以上の市場開放を迫られる恐れがあり、日本政府は慎重な姿勢だ。

 カナダとメキシコは、トランプ氏から北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を求められている。メキシコのペニャニエト大統領は、他の国とも「2国間の通商協定を結ぶ交渉を直ちに始める」と意欲を示した。

 米国抜きの11カ国で新たな協定を結ぶのに前向きなのがオーストラリアだ。ターンブル首相は「米国を失うのは大きな痛手だが、貿易は死活的に重要だ」と指摘した。ニュージーランドのマクレー貿易相も「TPPには依然意味がある」と述べ、他の参加国と協定締結を目指す考えだ。チリのムニョス外相は、3月にチリでTPP閣僚会合を開く考えを参加各国に伝えたと現地メディアが報じた。【共同】

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