沖縄県の豊見城(とみしろ)中央病院は25日、東京女子医大などと合同で、早期食道がんで内視鏡手術を受けた患者が食道狭窄(きょうさく)を発症した際、治療過程で生じる裂け目を「細胞シート」で覆う手法の臨床研究を始めると発表した。来年5月までに6人の患者に施す計画という。

 同病院によると、これまで裂け目を治す有効な方法はなかった。裂け目付近が収縮して食道狭窄が再発するケースもあり、患者の体に大きな負担が掛かっているという。

 早期食道がんを内視鏡で切除すると患部が収縮し、飲食物の通り道が狭くなる合併症を起こしやすい。拡張器具を入れて元に戻すと、内壁が裂けることがある。今回の研究では、患者の口内から採取した粘膜細胞を培養し、薄いシートを作製。器具で挿入し裂け目を覆うように貼り付け、再生を図る。

 国立がん研究センターの統計では、毎年約2万人が新たに食道がんになる。同病院の加藤功大・先端医療研究センター長は、今回の手法を確立させることで「治療の裾野が広がる」としている。【共同】

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