大賞を受賞した石川和男さん(中央)と奨励賞の原口莉緒さん(左)が出席した第24回九州さが大衆文学賞の贈呈式。右は審査委員の北方謙三さん=佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 24回の歴史を刻み、幕を下ろす「九州さが大衆文学賞」の贈呈式が27日、佐賀市のホテルニューオータニ佐賀であった。「敗北宣言」で大賞の笹沢左保賞に輝いた石川和男さん(66)=秋田県湯沢市=が受賞者を代表し「地元の同人誌に小説を書いてきた31年間が報われた。賞を励みに書き続けたい」と喜びを語った。

 式には審査委員で作家の北方謙三さんら約30人が出席した。石川さんには、佐賀新聞社の中尾清一郎社長から賞状と盾、賞金100万円が贈られた。「青いかんざしと夏の手紙」で奨励賞の原口莉緒さん(16)=鳥栖市=には賞金5万円が贈られた。「破談お受け候のち」で佳作の飯島隆さん(83)=札幌市=は欠席した。

 北方さんは「創設した笹沢左保さんの精神を皆が引き継いでここまで続けることができた。中央で活躍する作家を4人輩出するなど地方文学賞としては異例のレベル。佐賀の誇りといっていい」と述べた。その上で「この世界は書き続けないと消えてしまう。毎日書き続けることで命がつながる」と受賞者を激励した。

 同賞は1993年、中央で活躍する作家を育てたいと、笹沢さんが提唱して始まった。新人作家の登竜門として知られ、直木賞候補になった梶よう子さんらを輩出した。

 ■主催 九州さが大衆文学賞委員会(佐賀銀行、ミサワホーム佐賀、柿右衛門文化財団・日本、佐賀新聞社)

 ■後援 佐賀県、佐賀市、唐津市

 ■協賛 村岡総本舗、佐電工、宮島醤油

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