厚生労働省は27日、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度で保険料徴収システムの不備があり、2008年度の制度発足時から全国的に計算ミスで保険料を過大、または過小に徴収していたと発表した。ミス発覚から5年放置していた。対象者の抽出などは来年1月以降に行うが、推計では約2万人、総額約6億円に上る可能性があり、取り過ぎた分は返還、不足分は追加徴収する。

 厚労省によると、11年から同省には制度を運営する都道府県の広域連合から正しい計算方法に関する問い合わせがあったが、個別対応で済ませ放置してきたという。今回、システム改修を実施しなければ正しい保険料の計算ができないと判断し公表した。

 計算ミスが起きたのは、所得に応じて2~9割軽減している保険料の定額部分。所得を計算する際に間違った方法で計算したため、定額部分の軽減割合に誤りが生じたという。

 対象者には来年4月以降に市町村から通知し、本来の額より多く徴収していた人には、08年度以降に取り過ぎた分を返還する。本来の額より足りなかった人は、法律で2年分しかさかのぼれない規定があるため、15年度以降に不足した分の保険料を納付してもらう。

 対象となるのは、自営業か不動産所得があるなどして青色申告をしている加入者の一部で(1)世帯主や本人らが家族に対する給与である「青色事業専従者給与」を支払っているか、年金収入が120万円以上ある(2)75歳になる直前に家族に扶養されていなかった-の条件にいずれも当てはまる人。厚労省によると、独自の調査をしたある都道府県では、加入者の約0・13%が該当したという。【共同】

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