酒に弱く、飲むと赤くなりやすい人は、骨粗しょう症による骨折リスクが大きいとする研究結果を、慶応大などのチームが27日付の英科学誌電子版に発表した。日本人に多いタイプの遺伝子の変異によるもので、変異があると骨折のリスクが約2・5倍に高まるという。

 一方で、ビタミンEにより骨折を予防できる可能性も分かった。チームの宮本健史・慶応大特任准教授は「遺伝子検査をしなくても、酒を飲んだ際の赤くなりやすさを、骨折リスクを測る上での指標の一つにできる」としている。

 チームは、アルコールが分解されてできるアセトアルデヒドと、分解に関わる遺伝子「ALDH2」に注目。大腿(だいたい)骨骨折との関係を調べた。44歳から101歳の女性を対象に、骨粗しょう症で大腿骨を骨折した人92人と、健康で骨に異常のない人48人のゲノム(全遺伝情報)を分析した。

 その結果、ALDH2の中に特定の変異を持っている人の割合は、骨折した人の方が健康な人よりも高く、変異があると骨折リスクは2・48倍高くなることが分かった。

 変異があると、アセトアルデヒドをうまく分解できず、赤くなりやすい体質となることが知られている。アセトアルデヒドは体内にたまって骨の元となる細胞の成長を妨げ、骨折しやすくなると考えられる。

 チームは、ビタミンEを加えると、元となる細胞が正常に成長することも確認。ビタミンEの摂取により、骨折の予防も期待できるとしている。【共同】

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