どちらも鹿島市七浦沖で摘み取った今季の冷凍網ノリ。右のノリのように、色落ちが目立つものも多い

 佐賀県沖の有明海産養殖ノリの色落ちが広がっている。県の調査では、冷凍網の張り込み当初から赤潮による栄養塩不足だった県西南部海域に加え、東部海域でも栄養塩濃度の大幅な低下が見られ、現場の漁業者も被害を訴えている。

 「6割くらいがビール瓶のような色」。鹿島市七浦沖で養殖する男性(42)はノリの色落ち状況を説明しながら、「昨年は久しぶりの豊作だっただけに、今年は張り合いがない」と漏らす。それでも松本安法さん(38)=七浦=は「まだ始まったばかり。黒いノリが採れる漁場もある」と海況の好転に期待を寄せる。

 県有明海水産振興センターによると、23日の調査では、27定点中6カ所で最も被害が大きい「レベル4」、佐賀市川副町沖でも2カ所で「レベル3」の色落ちを確認した。雨がほとんど降らなかったために新たな養分が供給されず、低栄養状態とし、「今はひたすら雨を待つ状況」という。

 26日に開く冷凍網の初入札には約1億5300万枚の出品予定で、昨季よりも3割程度少ない見通し。ただ、他産地も不作傾向で単価は高くなる可能性もあり、「販売額は見通せない」と関係者はみる。

 県有明海漁協の担当者は「数量が少なくても色落ちする前に早めに摘み取るか、今後の回復を待つのか、漁業者は難しい選択を迫られている。管理の徹底で乗り切りたい」と話す。

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