ふるさと納税に関する連携協定を結び、今後交流事業も推進することになった基山町の松田一也町長(右)と対馬市の比田勝尚喜市長=基山町役場

対馬市が提供する鮮魚や干物と、基山町が提供する佐賀牛=基山町役場

 江戸時代に同じ対馬藩だった基山町と長崎県対馬市が廃藩置県後約150年の時を超え、ふるさと納税で手を取り合った。基山町からは佐賀牛などの牛肉、対馬市からは鮮魚などの海産物をお礼の品として提供し合う。不足する部分を補い合い、寄せられた浄財の一部を活用して子どもたちや住民同士の交流も進める。

 対馬藩は江戸時代に対馬国(対馬市)と肥前国田代(基山町、鳥栖市東部)、浜崎(唐津市浜玉町浜崎)を治めていた。基山町と対馬市は毎年4月9日に田代領の副代官だった賀島兵介の善政をしのぶ祭礼などで交流を続けている。

 両自治体ともにふるさと納税には力を入れているが、基山町は海に面していないため海産物が取れず、対馬市は繁殖用の牛はいるが地元で育つ肉牛がいなかった。そこで、松田一也基山町長と比田勝尚喜(ひたかつなおき)対馬市長の意見交換をきっかけに、お互いの特産物を提供し合うことを決め、4月26日に協定を締結、5月1日から提供を始めた。22日までにそれぞれが提供したお礼の品を選んだ寄付が、基山町には約40万円、対馬市には約200万円寄せられているという。

 25日には基山町役場で交流事業推進に向けた共同宣言の署名式が行われた。比田勝市長は「対馬藩は10万石といわれるが、島内で取れる米は1万石もない。その頃からのご恩があり、今後も手を取り合って長く交流できれば」と深い結びつきを強調。松田町長は「スポーツ、文化、歴史をテーマにお互いのことを学び合いたい。町では合宿所を本年度新設する予定で、その最初のお客さまとして対馬から来てもらうのもいい」と今後の交流に向け力を込めた。

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