三重津海軍所跡の施設について方針をとりまとめた委員会=佐賀市役所大財別館

■保存整備で計画案

 佐賀市の世界文化遺産「三重津海軍所跡」の整備や活用の方針を検討する整備基本計画策定委員会(有馬學会長)は26日、計画案をまとめた。「見えない三重津が見えてくる」をキーワードに、地下遺構となっているドライドックをデジタル技術も活用して補いながら視覚的に表現する。史跡を区分けする「ゾーニング」を採用し、エリアごとに役割を明確化する。

 委員会は、地下に埋没している「見えない史跡」の価値を守りながら、さまざまな手法で「見える化」を目指し、保存・整備の計画案をまとめた。

 遺構は地中に埋まっていることで、良好な状態が保たれていることを考慮し、ドックの復元はせず、今後、平面と立体での表示方法を検討していく。ゴーグル型スコープなどのデジタル機器を使い、視覚表現を補う。

 史跡指定地内は船屋、稽古場など、四つの区域に分けて整備する「ゾーニング」の考え方を採用する。周辺区域には、駐車場を含むガイダンスゾーンなどを設置。佐野常民記念館と一体となった展示施設の整備も検討する。

 委員会は昨年2月から6回にわたって開き、史跡の保存や整備、活用をテーマに、大学教授など10人の委員を中心に検討してきた。まとまった計画案は要約して7月3日までに国へ提出する。最終的には、12月1日までに国連教育科学文化機関(ユネスコ)への提出を予定している。

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