九千部山から石谷山へと続く自然林の樹海

 九千部山はこの地域に住む私たちにとって、広く奥深い、たおやかな“山ふところ”を形成し、時には優しく、時には厳しく包み込んでくれる「郷土の山」だといえます。

 南麓はなだらかで、谷間からは水が流れ出し、豊かな水を供給してくれます。私たちの先祖はその恵みに感謝し、山頂に「弁財天」を祭りました。干ばつ時には、牛の背に乗せて運んだ薪(まき)を燃やして「千把焚(せんばた)き」という雨乞いをしました。何よりも大切な水をお願いしてきた山でした。

 ところが、今年の梅雨は九千部山付近で次々と積乱雲が起こり、筑後川上流一帯で大洪水が発生しました。九千部山のきびしい一面を見せられた思いです。

 九千部山についてはまだまだ知らないことが多く、その歴史についても調べなければならないことが多くありそうです。(鳥栖郷土研究会会長・藤瀬禎博)

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