「再生」(2001年、紙にペン、インク 162×162センチ、浜松市美術館蔵(c)IKEDA Manabu

■朽ちた戦艦が「島」に

 「自然と人間との関わり」をテーマに掲げた「第4回はままつ全国絵画公募展」(現在は休止)で大賞を射止めた。戦艦が海底深く沈み、海藻やサンゴに覆われている。戦艦が、魚たちの“島”として再生していく光景を緻密な筆致で描いている。

 旅行で伊豆の海岸を訪れた時、崖っぷちに座礁して波に洗われるタンカーの光景に着想を得たという。戦艦を真正面から捉えた構図だが、離れて見ると顔のようにも見える。画面には魚やダイバーを白抜きで描いてアクセントをつけている。

 最新鋭の技術で建造された戦艦も、長い時間をかけて自然の大きな力に飲み込まれていく。戦艦を人工物の象徴として扱いながらも、朽ちた戦艦が自然の一部として再び輝きを見せる。

 池田さんが東京芸術大大学院を修了し、新鋭画家の選抜展に出品し注目を集め出したころの作品で、インクのカラーバリエーションを増やすなど新たな技法に取り組んだ様子がうかがえる。

 ※池田学展は県立美術館で3月20日まで(月曜休館)。27日はナイトミュージアム(午前9時半から午後8時まで)。一般1200円、高校生以下は無料。

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