市長選候補事務所には高校生に向けたエールも

■18歳話題ならず選択基準迷う/陣営SNSなどで発信に躍起

 29日投票の唐津市長選・市議選は、杵島郡白石町議選と合わせ、地方選としては県内で初めて10代が1票を投じる。政治への関心を持つ一方、選択基準に迷う高校生も。身近な選挙ながら受験シーズンと重なり、「入試で頭がいっぱい」との声も聞こえてくる。候補者の陣営も10代票の獲得は手探りが続く。

 期日前投票所がある市役所には連日、市民が投票に訪れる。「投票所の場所を聞かれたりする」という臨時職員の女性(19)は、同僚の友人(19)と共に期日前投票を済ませた。「働くようになって選挙を意識し始めた」と話し、参院選と比べてテレビで選挙情報にあまり接しないとする一方、人柄や親から情報を得て投票先を判断したという。

 高校生たちも登下校時、選挙カーと遭遇することも多く、「選挙中」は認識している。昨年7月の参院選で初めて投票した男子生徒は「あの時は高揚感があってみんな選挙の話をしたが、今回は話題にならない」。月末に私立大学受験、2月に国立大学2次試験を控える。国立の志望校を思案中で「みんな、自分の入試のことで頭がいっぱいのはず」と明かす。

 投票に行く予定の別の男子生徒は「参院選は各政党の主張がはっきりしていて、学校でも主権者教育の出前授業があったが、今回は何を基準に選んでいいか、正直分からない」とこぼす。郡部の男子生徒は「近所の人が市議選に立候補していて、父母が手伝っている」と身近な選挙を実感しつつ、「これからの唐津がどうなるか、重要な選挙なので(親の意向とは別に)自分で考えて投票する」と語った。

 唐津市市民課によると、市内の18、19歳は1月1日時点で2438人。有権者の2%程度に当たる。

 立候補者の陣営にとっても10代への働き掛けは初めての経験で、「受験シーズンまっただ中で、時期が何とも悪い」と口をそろえる。「校門前に立つ案もあったが、ピリピリしている生徒に声を掛けると逆効果になりかねない」とある陣営。SNS(会員制交流サイト)を使って情報発信したり、事務所の外壁に「進学に就職にガンバレ!○校生」と張り出したりするが、効果は未知数。「票が見込める中高年層にアプローチする方が得策」と漏らす関係者もいた。

 市選管は18歳に年賀状で投票を呼び掛けたが、高校生たちは「そういえば届いてたかも」「全く知らない」と反応はいまひとつ。市選管の担当者は「進路を決める時期と重なり、高校へのアプローチは難しかった」と言い、出前講座などで地道に浸透させていく必要性を感じている。

=はじめの1票 18歳選挙権さが=

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