台湾で最も絶滅の危険度が高い種とされることになったニホンウナギ(東京大大気海洋研究所提供)

 資源量が急減しているニホンウナギを、台湾政府が最新の絶滅危惧種リスト(レッドリスト)で「最も絶滅の危険度が高い種」に指定することが分かった。関係者が21日、明らかにした。日本の環境省や国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、いずれも絶滅の危険度は1ランク低く、台湾では状況がより深刻とみられる。

 台湾の業者は稚魚を捕獲して養殖し、ほとんどを日本に輸出する。絶滅危惧種となってもすぐに採捕は禁止されないが、今後、漁獲規制が強まり、供給に影響が出る可能性がある。ニホンウナギをワシントン条約の対象種とし、国際取引を制限するよう求める声も強まりそうだ。

 台湾政府関係者などによると、台湾のニホンウナギの稚魚の漁獲量が1990~2015年に90%以上減少したことが判明。親ウナギも減り、絶滅危険度が最も高い「ごく近い将来の絶滅の危険性が極めて高い種」に指定されることになった。

 原因は乱獲に加え、河川構造物の建設や水質汚染など、生息地の環境破壊が考えられるという。

 ニホンウナギは、太平洋グアム島近海の産卵場所から日本、韓国、中国、台湾など東アジアの沿岸に回遊してくる。【共同】

■台湾のウナギ 台湾の沿岸に回遊し、河川を上って成長するニホンウナギは、日本のものと同種で遺伝的な違いは小さいとされる。台湾の養殖ウナギの大部分が日本向けで、日本鰻輸入組合によると2015年9月~16年8月の間に約3千トンの生きたウナギを日本に輸出した。台湾はシラスウナギの輸出は禁止しているが、違法に持ち出されたものが香港経由で大量に日本に輸出されていると指摘されるなど、不透明な漁獲や輸出の実態が問題視されている。

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