山本有二農相は28日の閣議後会見で、国営諫早湾干拓事業の開門を巡る訴訟の和解協議が打ち切られたことについて、「大変残念。引き続き一連の訴訟に適切に対応し、問題の解決に向けて真摯(しんし)に努力を重ねたい」と述べた。

 山本氏は1年以上かけた和解協議を振り返り、「有明海の再生に向けてある程度の合意点を見いだすことができた気持ちはあるが、まだ少し乖離(かいり)を埋められなかった」と無念さをにじませ、「和解に向けた裁判所の尽力に敬意を表する。漁業団体には経緯や立場を乗り越えて基金案を議論いただき、感謝に堪えない」と語った。

 4月に堤防排水門の閉め切りから20年を迎える。山本氏は「営農者や漁業者、それぞれの立場で当たり前の話をされている。全体としての合意を裁判の力で何とかできると期待したが、開門の是否を含め、なかなか厳しいという感想だ」と話した。

 和解協議に絡み、国が漁業団体幹部らに示した組合員を説得するための想定問答に関しては、「複数の訴訟が提起され、訴訟中であることに変わりない」として存否も含めて答えられないとする従来の主張を繰り返した。

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