発達障害のある人の運転行動に関する研究を報告した筑波大大学院の小菅英恵さん=佐賀大医学部

 障害者や高齢者が安全に自動車の運転を続けるための手だてを考える研究会が25日、佐賀大学医学部で開かれた。発達障害のある人の運転の傾向や、体が不自由になった後に運転を再開した会社員の経験談が紹介され、暮らしや就労を維持するための社会的なサポートの必要性を確認した。

 交通事故総合分析センター(東京)の研究員で筑波大大学院に在籍する小菅英恵さんが、発達障害のある人の運転行動を報告した。ADHD(注意欠陥・多動性障害)の傾向がある人らが事故に遭うリスクを軽減するため、「発達障害で生じやすい事故のパターンを認識してもらう」など安全運転の方策を説明した。

 脳出血で左半身まひになった後、リハビリを続けて職場に復帰し、運転も再開した会社員中島義彦さん(52)=佐賀市=は「(障害者の運転は)危ないからと遠ざけるのではなく、運転再開の方法を考えてほしい」と話し、「佐賀は障害者が運転するための支援体制が弱い。運転の可否を見極めるシステムが確立していない」と指摘した。

 佐賀大医学部の堀川悦夫教授は「運転は生活と就労に関わる大事な要素。免許返納など、やめることへの意見が先行しているが、ケースによっては続ける方法もあることを知ってほしい」と訴えた。

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