安倍晋三首相は26日の衆院予算委員会で、政府が検討している「共謀罪」の構成要件を厳格化した「テロ等準備罪」の新設によっても国際組織犯罪防止条約を締結できるとの考えを強調した。「外務省国際法局を中心に議論したが、いま検討している形で締結可能との結論に至った」と述べた。

 民進党の山尾志桜里氏が「条約締結には共謀罪新設が必要だ」とする従来の政府答弁との整合性をただしたのに答えた。

 首相は、2020年東京五輪・パラリンピック開催に合わせ「テロ組織が、自分たちの主張を世界に拡散するために狙う可能性がある」と指摘し、法整備の必要性を重ねて訴えた。

 岸田文雄外相は「国連加盟国で条約を締結していないのは11カ国だけだ。誠実に担保法を用意するのは当然で、今ぎりぎりの準備をしているところだ」と語った。

 敵国の弾道ミサイル発射基地などを攻撃する「敵基地攻撃」を巡り、首相は「わが国は敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、保有する計画もない」と説明。その上で「わが国独自の抑止力はどのようなものがあるかということも含めて、検討していかないといけない」と述べた。

 過激派組織「イスラム国」(IS)への対応について「ISに対する軍事作戦の後方支援は行わない」と繰り返した。

 麻生太郎副総理兼財務相は、16年度の税収見積もりが約1兆7千億円下振れしたのは一時的な円高が理由だとし、「今回(税収が)減ったからといって、経済の基調が悪くなったわけではない」と力説した。

 山尾氏のほか自民党の小野寺五典、民進党の後藤祐一両氏への答弁。【共同】

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