被災地のグループホームでの支援活動について報告した「チーム伊万里」のメンバー。活動報告書は近く市役所の1階市民ホールに展示する予定=伊万里市役所

■派遣計18人成果と課題も

 熊本地震の被災地でグループホームの支援などを行っていた伊万里市内の介護事業者による「チーム伊万里(ICAT)」が4班にわたる活動を終えた。施設の垣根を超えてチームをつくり、支援の行き届かない介護施設をサポートした。伊万里市役所で6日、塚部芳和市長らに活動成果と被災時の福祉現場の課題を報告した。

 4月14日と16日に震度7の地震があり、社会医療法人「謙仁会」(山元章生理事長)は日本医師会の要請ですぐに医師と看護師を派遣した。そこで支援が行き届かない介護施設があることを知り、まず謙仁会の看護師や介護福祉士ら5人の支援チームを派遣。さらに災害時相互協力協定を結んでいた市内の介護事業者に呼び掛け、5施設の職員混成によるICATを結成した。第1班(5月17~20日)から第4班(6月28日~7月1日)まで計18人が益城町のグループホーム「津森倶楽部」で入所者18人の介護に従事した。

 「施設職員の心と体のケアが一番の課題」。チームの複数のメンバーがそう話した。自宅が被災し、避難所や車中泊で生活しながら勤務し、空いた時間は家の片付けや罹(り)災証明の手続きなどで手一杯。6月の大雨もストレスとなった。第4班の隊長を務めた介護福祉士は「過剰な元気付けにならず、次の生活につなげていけるような支援を考えた」と語った。

 ホームには保存食しかなく、レトルト食品を「塩分が強いから」と水で薄めて食べさせている光景にも衝撃を受けた。次の班に管理栄養士が加わり、栄養面の改善にも気を配った。

 チームは第4班で活動をいったん終了。状況判断し場合によってはサポート継続も検討するが、「自立の道を歩んでもらうことが重要」と考えている。

 山元理事長は「医療は災害時に外からの支援が進むようになったが、福祉現場にはそれがなく、空白地帯が生まれてしまう」と対策が必要なことを指摘した。

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