玄海原発(東松浦郡玄海町)の操業停止を九州電力と国に求めている訴訟の原告団は27日、原子力規制委員会の審査に合格した3、4号機の再稼働の差し止めを求める仮処分を佐賀地裁に申し立てた。

 申立書によると、原子力規制委の新基準は最新の科学的知見や国際的基準を反映しておらず、福島第1原発事故で明らかになった問題点も改善されていないと主張。過酷事故対策には多くの不備があり、実効的な避難計画も策定していないとして「安全対策が不十分で、再稼働を許せば住民の生命や生活など人格権が侵害される」としている。

 原告数1万人超の「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告団の中から佐賀、福岡など5県の81人が申し立て、このうち伊万里市など玄海原発の半径30キロ圏にある市町に住む23人が加わった。原告弁護団の板井優共同代表は「仮処分を通じて、事故が起きれば広範囲に被害が及ぶことを明らかにし、再稼働は認められないという住民の機運を高めていきたい」と話した。

 九電は「申立書の内容を把握していないが、これまでの訴訟同様、原発の安全性について理解いただけるよう努める」とコメント。3、4号機を巡っては別の反原発の市民団体も同様に仮処分を申し立てており、佐賀地裁が今後、判断する。

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