航空機が空港で離着陸時にオーバーランするなどした際、大事故となるのを防ぐために設定された滑走路端安全区域(RESA)が、全国の97空港のうち佐賀空港など73空港で「長さ90メートル以上」とする基準を満たしていないことが27日、国土交通省への取材で分かった。

 北海道・新千歳空港で19日にオーバーランした全日空機はRESAで停止、機体の大きな損傷やけが人はなかった。同空港のRESAは192メートルと基準を満たしており、被害軽減に効果があることを示した。

 国交省は、対策を話し合う検討会を発足させており、3月までに整備促進策をまとめる。用地拡張ができない場合は、滑走路の短縮や、航空機を強制的に減速させるシステムの導入を検討する。

 RESAは滑走路両端の過走帯のさらに先にある。全ての滑走路に90メートル以上を設けるとする国のガイドラインが2013年に制定された。

 しかし、昨年末時点で基準を達成していないのは、全国73空港の計75滑走路。羽田A滑走路のように先に海があったり、広島や高松のように山岳丘陵地帯にあったりして設置スペースが確保できない空港も多いという。

 対策の一つが、RESAに発泡コンクリートや発泡ガラスといった柔らかい素材を敷き詰め、タイヤをめり込ませて減速させる「アレスティングシステム」と呼ばれる方法で、米国などで採用されている。

 ただ、設置・維持に30億円以上かかるのに耐用年数が20年程度しかなく、地震への強度が不足しているとみられることが課題になっている。

 佐賀空港のRESAは現在、東側が40メートル、西側193メートル。県空港課によると、1998年の開港当初の国の基準(40メートル)に沿って設定した。「国からは、3月末までに事故発生につながる要因の評価などの調査を行うよう通知があっており、調査している」といい、「国の方針が示された上で今後の対応を考えたい」としている。【共同】

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