阪本雄一郎さん

■経験生かし連携強化

 東日本大震災発生の翌日から2日間、佐賀大学医学部附属病院の災害派遣医療チーム(DMAT)の一員として、宮城県仙台市の陸上自衛隊霞目(かすみめ)駐屯地で医療活動に従事した。

 「けがや病気の重さを見極めるトリアージを担当したが、薬や機材が十分じゃない上、大きな余震が続く中での困難な活動だった。患者はヘリコプターなどで次々と運ばれてくる。1人当たり数分で判断し、治療に向けた搬送を指示した」

 活動の数日後、千葉市の放射線医学総合研究所などで福島第1原発事故に伴う被ばく医療を支援した。

 「福島のJヴィレッジに設置された診療所で、原発への放水作業を担った機動隊員を診察した。線量計の数値を確認するなど注意を払いながらの対応だった。原子力事故は、どうしても特殊な防護が必要になる。原発立地県である佐賀県は福島の経験を生かし、十分に備えることが大切だ」

 災害派遣医療で体感したことを関係者で共有し、万一の災害に備えて医療機関同士の連携を強めてきた。

 「熊本地震では、個々の医療機関で患者を受け入れるのではなく、佐賀大を中心に県内4救命救急センターや医師会が連携し、県全体で対応できたと思う。平時からの連携を密にして、福岡や長崎など隣県との協力態勢も強めていきたい」

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