三菱自動車の燃費不正問題で、消費者庁は27日、実際の性能より車の燃費が良いとカタログなどで見せかけたのは景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、三菱自に約4億8500万円の課徴金納付を命じた。同法に基づく納付命令は昨年4月の制度開始以来、初めて。

 同時に消費者庁は、三菱自と、車の供給を受けていた日産自動車に再発防止などを求める措置命令を出した。一連の燃費不正問題で初の行政処分となった。

 措置命令の対象は三菱自は「eKワゴン」など軽自動車4車種と「パジェロ」「ミラージュ」など普通・小型自動車5車種で、日産が「デイズ」など軽の2車種。カタログやウェブサイトに、実際は1リットル当たり26・1キロなのに30・4キロと表示するなど、燃費の数値が最大約16%水増しされていたという。

 消費者庁は、三菱自が燃費測定の走行データなどを改ざんした不正を重視。日産を処分した理由は、自社による測定でカタログ値との乖離(かいり)があったのを把握しながら、速やかに改善しなかった点を挙げた。

 課徴金は、普通・小型車5車種の昨年4月から8月30日までの売上金約162億円に3%を掛けて算定した。課徴金制度は、事業者が自主的に消費者に返金すれば減免される仕組みがある。三菱自は不正のあった車種の購入者に、1台につき3万~10万円の補償を進めているが、5車種は消費者への返金計画が同庁に提出されなかったり、既に車を手放した人を返金対象から除外して購入者全員になっていなかったりしたため、課徴金納付を命じた。納付期限は今年8月28日。

 軽自動車については、三菱自は今年4月7日、日産は同25日までに計画に沿って返金を進める。消費者庁は返金状況を踏まえ、課徴金の減免などを判断する。

 三菱自は処分を受け「措置命令を真摯(しんし)に受け止め、課徴金納付命令も内容を精査の上、適切に対応する」とコメントしている。【共同】

■eKワゴンなど60万台リコール プログラムミス

 三菱自動車は27日、軽自動車「eKワゴン」など4車種、計60万7429台(2013年4月~16年4月生産)のリコールを国土交通省に届けた。プログラムの設定ミスのためエンジンがかからなくなったり、エンジンの警告灯がつかなくなったりする恐れがある。

 対象は他に「eKスペース」、日産ブランドで生産の「デイズ」「デイズルークス」。

 また、同じ4車種の計52万3570台で別のプログラムの設定ミスのため発進時のギアのつながりが悪く一時的に空吹かしのような状態になる恐れがあり、無償でプログラムを書き換える改善対策を国交省に届けた。大半は今回のリコール対象と重複している。【共同】

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