三井三池炭鉱閉山20年を前に、元炭鉱マンらにインタビューし、報告書にまとめた内容を住民らに披露する熊本大の学生(中央)=3月、福岡県大牟田市(石炭産業科学館提供)

 福岡、熊本両県にまたがる日本最大規模の炭鉱、三井三池炭鉱は30日、閉山20年を迎えた。これに合わせ、熊本大(熊本市)の学生らが元炭鉱マンらにインタビューし、1年をかけて報告書にまとめた。「炭鉱の町の歴史を記憶しつつ、町の在り方を考えるきっかけにしてほしい」と訴える。

 報告書「三池炭鉱 地域の記憶、世界の遺産2016」を作成したのは、文学部総合人間学科の学生ら約30人。炭鉱のあった福岡県大牟田市と熊本県荒尾市で、元炭鉱マンや家族ら57人に話を聞き、坑内の過酷な労働環境や、炭鉱社宅での暮らしの実態に迫った。合理化を巡り1959~60年に労使が対立した三池争議や、多くの犠牲者を出した63年の三川坑炭じん爆発事故にも触れ、閉山後かつての活気を失った地域の活性策も挙げた。

 一昨年には、関連施設が世界文化遺産に登録された。3年堀池陽子さん(21)=熊本市中央区=は「記憶を風化させないよう語り継いでいきたい」と話す。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加