■「食物繊維」取り入れ血管の掃除を

 最近メタボ気味な人も、血液サラサラが気になる人も、ぜひ知っておきたい健康キーワードが「コレステロール」です。体の細胞膜やホルモンの材料になる大切な栄養成分である一方、コレステロール値が高くなると動脈硬化を招くリスクも。適切な食事と運動を心掛け、コレステロールと上手に付き合う方法を、管理栄養士の西山惠子さんに聞きました。

コレステロールとは?

■「動脈硬化を招く要因です」

 コレステロールは血液中にある栄養成分で、ホルモンや筋肉・細胞膜をつくる材料になります。20歳前後に成長のピークを迎えると、余ったコレステロールが血管の中をうろうろさまようことに。これが血管に付着して血栓となり、動脈硬化の原因となります。

 動脈硬化は自覚症状がないまま進行し、突然、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こします。

 こうした事態にならないためにも、生活習慣病を予防するための「特定健診」をきちんと受け、コレステロール値も意識してチェックしましょう。

数値が上がる原因は?

■「生活習慣に気を付けて」

 コレステロール値が高くなる原因は、加齢や運動不足による基礎代謝の低下です。暴飲暴食やストレスが多い人、喫煙習慣がある人も要注意。

 女性の場合は、更年期や閉経などで女性ホルモンの分泌が低下すると、コレステロール値の上昇に影響します。

 最近では成長期にある小学生でも、運動不足と食生活の乱れによって数値が上がり、生活習慣病の症状が出たりするようです。

画像

善玉と悪玉の違いは?

■「適正値を目指して」

 血液検査の結果表を見ると、「総コレステロール値」のほかに「HDLコレステロール」「LDLコレステロール」の項目があるはずです。

 HDLコレステロールは血管の余分なコレステロールを肝臓に運ぶことで、血管の掃除をするため、「善玉コレステロール」と呼ばれます。

 逆にLDLコレステロールは、肝臓から血管にコレステロールを運びます。この量が増えすぎると、血管壁にプラークというかたまりが付着。血管が狭くなって血流が悪くなったり、つまって破裂しやすくなったりして、動脈硬化を招くことに。これが「悪玉コレステロール」と呼ばれるゆえんです。

 LDLコレステロールの値が140mg/dl以上なら「高コレステロール血症」が疑われ、生活習慣の改善と再検査が必要に。さらに180mg/dl以上なら、できるだけ早く病院を訪れましょう。

知っておきたい予防法

■「血管を健康に保ちましょう」

 まずは栄養バランスが良く、規則正しい食生活を心掛けましょう。「食物繊維」の多い食品を積極的に取り入れるといいですね。食物繊維は野菜やきのこ類、海藻類に多く含まれ、血管の掃除をしてくれます。

 「糖質」や「脂質」は適量を心掛けましょう。一般的な50代女性(体重53・6kg)の1日の目標摂取カロリーは1600キロカロリー。1日の食事で摂取できる脂質の量は約45g。ドレッシングやいため油での目安は大さじ1杯(14g)です。

 水分補給も大切です。「のどが渇いたなぁ」と思った時はすでに、体内の水分は枯渇している状態。水やお茶などをこまめに摂取して、食事(味噌汁・スープなど)も含めて1日2リットルを目安にしましょう。

画像

 適度な運動、肥満の予防、禁煙など健康的な生活習慣も欠かせません。大切なのは、血圧を安定させ、血管に負担をかけない生活を心掛けること。運動をする時も寒暖の差に気をつけ、体に負担をかけないで。早歩き程度のウオーキングがおすすめです。

画像

お話をうかがった方

画像

管理栄養士

西山 惠子 氏

にしやま けいこ 2000年に西九州大学 食物栄養学科を卒業し、管理栄養士に登録。みやき・上峰エリアで活動し、乳幼児の栄養相談、特定健診の結果説明などを行う(非常勤)。甘く食物繊維も豊富なミニサイズのニンジン「プチキャロ」の栽培にも取り組む。佐賀県栄養士会理事。

このエントリーをはてなブックマークに追加