■ふくらはぎの「コブ」「浮き出た血管」ー生活の質低下も

 春到来。スカートやショートパンツに履き替えて、外出を楽しみたい季節です。でも、もし自分の足に「コブ」や「浮き出た血管」があるとしたら…?見た目だけでなく、悪化しないか心配ですよね。「下肢静脈瘤」は生活の質(QOL)を低下させ、重症化すれば潰瘍の原因にもなるので、早めのケアが肝要です。日高大腸肛門クリニックの福永亮大先生にお話を聞きました。

放置リスクにご用心

 「下肢静脈瘤」は、静脈の中の「逆流防止弁」が壊れて、足の下の方に血がたまってしまう病気です。

 主な症状としては、膝からふくらはぎにかけて血管(静脈)が太く浮き出たり、コブのように膨れ上がったり。また、「むくみ」「だるさ」「かゆみ」といった足の不調を引き起こすケースもあります。命に関わる病気ではありませんが、こうした症状が慢性的に続くと、生活の質の低下を招くかもしれません。

 しかもこの病気は自然治癒することがなく、約20年かけてゆっくり進行。一度「変色」してしまうと元には戻りません。さらに、皮膚に「潰瘍」ができて、血が止まらない事態にもなりかねないので、注意が必要です。

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エコー検査で素早く診断

 下肢静脈瘤は日本人の10人に1人、出産経験のある成人女性の約半数が発症すると言われる、身近な病気です。なかでも多いのは、美容師や調理師など「立ち仕事」に従事する人。女性は妊娠・出産を機にかかりやすく、年齢とともに増加します。

 若い時に発症し、気になりつつも放置し、50代前後で悪化して、慌てて病院に駆け込む人も少なくありません。また、見た目に異変がなくとも、「片方の足だけむくむ」など不自然な状態が続けば、迷わず病院へ行きましょう。

 検査はエコー(超音波)で行い、5~10分程度で終了します。その場で結果も出るので、まずは気軽に受診を。

一人ひとりに合った治療法を提案

 当院では、足にメスを入れずに手術できる最新の「ラジオ波治療器」を導入。足に1~2ミリほどの小さな穴を開け、細いレーザーファイバーを入れて静脈瘤の血管にラジオ波を照射し、焼いて閉塞します。

 手術は局所麻酔で、所要時間は40分程度。手術中の痛みや再発リスクがほとんどなく、日帰り手術も可能です。しかも健康保険を利用できるので、3割負担の患者さんで片足6万円程度です。ただし、静脈瘤が進行して血管の蛇行が強くなると、ラジオ波治療ができない場合もあります。

このほか、弾性ストッキングなどで進行を抑える「圧迫療法」、静脈瘤に硬化剤を注入して固める「硬化療法」、大腿部の静脈を抜き取る「ストリッピング手術」も。血管外科の専門医が、一人ひとりに合った治療法を提案します。

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自分でできる予防ケア

 下肢静脈瘤が重症化しないよう、自宅での予防ケアも大切です。 (1)弾性のストッキングをはく (2)ウオーキングなどで足の筋肉を鍛える (3)同じ姿勢で立ちっ放しにならない (4)いすに座ってつま先を上げ下げ (5)横になって足を上げてぶらぶらさせる (6)ふくらはぎを心臓に向けてマッサージ (7)足を高くして休む―などが効果的だとされています。締め付けがきつ過ぎる下着は、下肢の血流を悪くするので注意しましょう。

memo 肛門と消化器の専門病院

 日高大腸肛門クリニックでは痔や大腸がん、大腸ポリープ、炎症性腸疾患、ストレス性の便秘・下痢などの治療も行っています。手術実績は、大腸がん約1万4000件、肛門約2万件。なかでも一番深刻な「がん」については、最新の内視鏡検査などにより早期発見・治療に努めています。診察室は完全個室で、プライバシーに配慮され、女性も安心。入院施設も完備しています。

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ドクター紹介

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日高大腸肛門クリニック医師

福永 亮大

ふくなが りょうた 1999年 九州大学医学部卒・九州大学病院研修医。2000年松山赤十字病院外科医師。07年 済生会福岡総合病院外科医長。08年 九州大学病院消化器総合外科医員。09年 小倉記念病院血管外科医長。12年 九州大学病院消化器総合外科助教。14年 日高大腸肛門クリニック。所属学会は、日本外科学会専門医・指導医、日本心臓血管外科学会・専門医、日本血管外科学会、日本消化器外科学会、日本大腸肛門病学会。下肢静脈瘤血管内焼灼術実施・管理委員会指導医。

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