優勝が決まり、甲子園出場を抱き合って喜ぶ生徒たち=佐賀市のみどりの森県営球場

 悲願達成の瞬間、1塁側スタンドは喜びを爆発させた。23日の全国高校野球選手権佐賀大会決勝で早稲田佐賀(唐津市)が開校から8年で初の頂点に立った。早稲田色の応援で後押しし、ノーシードから戦い抜き、4年前にあと一歩で逃した甲子園への切符をついに手にした。

 バス4台に乗って、205人の生徒が応援に駆け付けた。えんじ色の「W」が映える白い帽子がスタンドを埋め、好機をつくるたびに声援で応えた。初回に先制されたものの、すぐに逆転。チアリーダーが笑顔で踊り、早大応援歌「紺碧(こんぺき)の空」を響かせた。

 早大の系列校で野球部も全国から生徒が集まる。レギュラーで唯一の県内、嬉野出身の小部純平選手は死球を含め全打席出塁し、五、七回には攻撃の起点に。父達也さん(55)は「小中と一緒にプレーした仲間の分も勝ってと思っていた。よくやってくれた」。

 最終回、4年前の決勝で九回裏2死から逆転を許した記憶がよぎったが、最後の打者がアウトになった瞬間、生徒たちは抱き合って喜んだ。唐津市職員で後援会会長の牟田茂典さん(47)は「8年は長かった。地元の子は少ないが、これを機に地域との交流が増えれば。唐津の代表として頑張ってほしい」と破顔。

 部員の9割は寮「八太郎館」で暮らす。寮母の米村やす子さん(65)は「あいさつが元気で、進んで力仕事を手伝ってくる孫のようにかわいい子たち。甲子園に行くまで、生活面をサポートしたい」。4年前の副キャプテンで、東京から応援に来た大学生の津賀智さん(22)は「歴史をつくってくれた。このまま突っ走って」とエールを送った。

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