「存在」(2004年、紙にペン、インク、145×205センチ、米国・個人蔵(c)IKEDA Manabu

■人と自然の関係表現

 2011年、ニューヨーク・タイムズ紙のアートやデザイン担当記者たちが、その年に最もインパクトを与えた作品に投票する「Best of 2011」の一つに選ばれた。

 同年3月、池田さんはニューヨークで開かれた若手日本人美術家のグループ展「Bye Bye Kitty!!!展」に出品。同紙で紹介され、「緻密な描写で一つの世界を作り出している」と高く評価された。

 作品は画面下から描いている。池田さんはかつて東南アジアのタイ、ベトナム、カンボジア、中国、マレーシアを4カ月かけてバックパックで旅行している。その時見た町や村の記憶を描き込んだという。ただ半年も過ぎると旅行熱も徐々に冷め、カンボジアで見た大樹を中央に描き出した。大樹は遺跡を飲み込むような樹勢を見せており、人間界と自然界の関わりを象徴している。

 池田さんは当時、文化庁の芸術家在外研修員としてカナダ・バンクーバーに滞在していた。

 ※池田学展は、県立美術館で3月20日まで(月曜休館)。一般1200円、高校生以下は無料。

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