鹿児島県知事選の当選から一夜明け、新聞を手に取材に応じる三反園訓氏=11日午前、鹿児島市

 鹿児島県知事選で「脱原発」を掲げる元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓(みたぞのさとし)氏(58)が初当選した。熊本地震を受け、全国で唯一稼働している九州電力川内原発(同県薩摩川内市)の一時停止を公約にする。九電は三反園氏の知事就任後、原発の安全性を説明し再稼働に理解を求める方針だ。原発を重要電源と位置づける政府も三反園氏の動向を警戒している。

 三反園氏は10日、記者団に「安全性が確保されていない原発は動かすわけにはいかない」と述べ、一時停止の必要性を強調。周辺の活断層の調査や、避難計画の見直しを進めるべきだとの考えを改めて示した。

 知事には原発を止める権限はなく、直ちに原発が停止することはない見通しだ。しかし、地元同意が再稼働の前提とされる。10月以降の定期検査で川内原発がいったん運転を停止し、三反園氏が安全性に疑問符をつければ運転再開は難航する可能性がある。

 川内原発の再稼働で九電は2016年3月期決算で5年ぶりに黒字回復した。そのため、「原発の稼働は経営安定に不可欠で、株主への説明責任もある。簡単に停止するわけにはいかない」(幹部)としている。三反園氏の理解取り付けに全力を挙げる構えだ。

 三反園氏は今月28日に知事に就任する予定。県庁内に「原子力問題検討委員会(仮称)」を設置し、専門家らを交えて原発の必要性などを話し合うという。【共同】

・関連記事 鹿児島県に「脱原発」知事 玄海への影響注視

このエントリーをはてなブックマークに追加