28日午前11時45分ごろ、長崎市三景台町の路上に止まっていた車内で長崎県諫早市多良見町の野中千晶さん(28)が倒れているのを付近の住民が見つけ、110番した。長崎署によると、野中さんは腹部を刺され意識不明の状態だったが、搬送先の病院で死亡が確認された。

 長崎署は殺人事件として捜査。約1時間後には近くの三景台町の住宅で住人の野中さんの元夫(30)が首をつっているのが見つかり、その後死亡が確認された。野中さんは昨年11月末、元夫のストーカー被害を諫早署に相談、同署は野中さんと定期的に連絡を取り、今月中旬には「異常はない」との報告を受けていた。

 長崎署は元夫が野中さんを殺害後、自殺を図ったとみて調べている。同署によると、野中さんは発見時、軽乗用車の運転席におり、腹部を複数回刺され、足元付近からはナイフが見つかった。

 長崎県では2011年12月、西海市の住宅で、ストーカー被害を訴えていた女性の母と祖母が殺害される事件が発生。危機意識の不足を指摘された県警は事件後、ストーカーなどの相談は緊急性に応じて定期的に被害者に連絡を取るようにしている。野中さんからの相談への対応について諫早署は「問題はなかった」としている。野中さんが見つかったのはJR長崎駅から南東約3・5キロの閑静な住宅街。規制線が張られ、物々しい雰囲気に包まれた。近くに住む男性(65)は「こんな静かな所で、恐ろしい。何が起きたのか」と驚いた様子だった。

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