衆院予算委の閉会中審査で答弁を求め挙手する安倍首相=24日午前

■首相「疑念もっとも」と釈明

 安倍晋三首相は24日、衆院予算委員会の閉会中審査で、友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画に関し、加計側から働き掛けや依頼はなかったと説明し、自身も便宜を図ったことはないと強調した。同時に「疑念の目が向けられるのはもっともだ」と釈明し、これまでの国会答弁は不十分だったとの認識を示した。民進党は首相答弁に疑問を呈した。学部新設を巡る首相官邸の関与については、参考人の前川喜平前文部科学事務次官と和泉洋人首相補佐官の主張が真っ向から対立した。【共同】

 首相は、加計側に便宜を図るよう指示したことがあるか問われ「全くない」と否定。同時に「(同学園の加計孝太郎理事長は)学生時代からの友人だが、私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もない。働き掛けや依頼は全くなかった」と明言した。

 獣医学部新設計画を把握した時期に関しては、1月20日に学園による国家戦略特区の申請が認められた時点だったと明かした。民進党は、首相が議長を務める国家戦略特区諮問会議が昨秋以降、複数回開かれているなどとして「あり得ない」と反論し、加計氏の国会招致も求めた。

 特区制度を担当する山本幸三地方創生担当相は「加計学園が候補に挙がっているので、問題が起こらないようにしなければいけないと思った」と述べ、首相と学園が親しい関係にあるとの認識は持っていたと表明。その上で「一点の曇りもないルールに従ってやった」と語った。

 前川氏は、和泉氏から昨年9月に「総理は自分の口から言えないから自分が言う」と獣医学部新設で対応を促されたと重ねて証言し、この内容を当日中に文科省高等教育局専門教育課に伝えたと明らかにした。和泉氏は「言っていない」と全面的に否定した。

 民進党の大串博志氏は前川、和泉両氏の主張が食い違うと指摘した。和泉氏は証人喚問に応じるかどうかについて「国会の決定に従う」とした。

 前川氏は、昨年8月に加計学園理事で内閣官房参与だった木曽功氏から、学部新設の進め方に関し「国家戦略特区諮問会議の決定に文科省は従えばいい」との示唆があったと説明。学部の開学時期に関する情報が加計だけに伝わり、京都産業大には全く知らされていなかったとして「今から考えれば極めて不公平だった」と批判した。

 25日には参院予算委も閉会中審査を実施する。

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