■TPPこれ以上裏切るな

 佐賀選挙区で自民党の福岡資麿氏が再選を果たすなど与党が大勝した参院選。佐賀県内の経済団体は、安倍政権の経済施策「アベノミクス」の地方への波及効果を求め、佐賀空港へのオスプレイ配備計画や諫早湾干拓事業の開門訴訟など国策に翻弄(ほんろう)されている農漁業団体からは、今後の政治姿勢への注文が相次いだ。

 「佐賀空港は基地として適地」「開門に代わる有明海再生の基金創設を示した国の和解案を評価する」。そんな福岡氏の選挙中の発言を、3月早々に推薦を決めた佐賀県有明海漁協の徳永重昭組合長は困惑しながら聞いた。「それでも第1次産業を振興できるのは与党」と述べ、現場への理解を深めるように切望した。

 JAグループ佐賀でつくる県農政協議会が自主投票で対応した福岡氏は、環太平洋連携協定(TPP)の推進を訴えた。金原壽秀副会長は「以前と180度違うことを言っている。農家をこれ以上、裏切らないでほしい」と厳しい表情を浮かべ、秋の臨時国会の論戦を注視する姿勢を見せた。

 佐賀商工会議所の井田出海会頭(71)は今回の結果を「アベノミクスの消極的な信任」と位置付けた。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る動きを受け「経済安定のため自民党を支持した。実効性のある対案を示せない野党への批判票もある」。それでも「アベノミクスで大企業から元気にならないと地方経済は沈む。さまざまな格差解消に努めてほしい」と注文する。

 一方、山口祥義知事は「政権与党は国民の声に真摯(しんし)に向き合い、山積する国政の諸課題に当たっていただきたい」とコメントした。

=2016さが衆院選=

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