捕獲隊1周年記念で開かれたしし肉料理の試食会=神埼市の城原公民館

■ICT活用で効率化図る しし肉料理PR、地産地消に期待

 神埼市神埼町城原地区でイノシシ対策に取り組む捕獲隊が設立して1年がたった。イノシシの年間捕獲数は設立前に比べ倍増。さらに効率よく駆除を進めるため、最先端のICT技術活用を検討する動きも出始めた。28日にはしし肉料理を家庭へ普及させ「地産地消」につなげようと、地域住民を招いた試食会が開かれた。

 一般的にイノシシの被害は農作物に目が行きがちだが、城原地区は生活圏での目撃が目立ち、車と接触する事例も増えていた。昨年、組織が発足し住民32人がわなの管理を担う補助員になった。うち5人は1月に新たに狩猟免許を取得し、わなの増設が実現した。中山間地域を支援する助成金を活用し、駆除にあたる期間を延長したことで、16年度は131頭を捕獲した。

 しかし、餌の補充やわなの見回りの負担は重く、親イノシシに逃げられるケースが多いという課題が浮かび上がった。駆除隊の一人は「繁殖力が強いため親子同時の捕獲は必須。それでもタケノコの被害ははるかに少なくなった」と手応えを話す。

 22日には佐賀大やソフトウエア開発のオプティム(佐賀市)、警備会社ALSOK、行政を交えた協議会を開催。ドローンやセキュリティーセンサーなどの最先端技術でイノシシの生態や新たな捕獲方法を調査研究し、産学官で連携する方針を確認した。

 28日の試食会では、「畑の野菜と家庭にある調味料で作る」をコンセプトにさまざまなジビエ料理が並んだ。地元の大学生も参加し、約80人が交流した。季節野菜とみそで炒めたり、キャベツと交互に重ねて蒸したりした料理を担当した田中惠美子さんは「柔らかくて豚肉と同じ使い道ができる」と太鼓判を押す。区長の田中利明さん(75)は「肉はたくさん取れるようになったが、なかなか家庭ではなじみがないジビエ料理。地元消費ができればコストはかからない」と家庭への広がりに期待した。

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