当選が確実となり、支援者に囲まれ笑顔を見せる峰達郎さん(中央)=29日午後10時33分、唐津市町田の事務所

■信頼回復の声、追い風

 「唐津を変える」-。そのまっすぐな思いが大きなうねりを呼んだ。唐津市の新しいかじ取り役を決める市長選は29日、元県議の峰達郎さん(56)が新人4人による混戦を制して初当選を果たした。合併から12年。周辺部にくすぶる地域格差への不満や、市幹部の逮捕など不祥事が続いた市政への信頼回復を求める市民の声をすくい上げ、3万票以上を積み上げた。

 午後10時半前、当確の一報が入ると、町田の事務所に入りきれない100人以上の支援者から割れんばかりの拍手と歓声が巻き起こった。「達郎コール」に迎えられ、事務所入りした峰さんは「皆さま方には温かく力強くご支援をいただきました。その思いが一つの形になった」と声を張り上げて感謝した。

 県議の座をなげうって挑んだ前回選挙は、出遅れが響いて次点に泣いた。「次はない」という背水の陣で臨んだ今回は、昨年3月にいち早く立候補を表明。地域の行事にこまめに顔を出し、昨年末には市内を網羅する約30の後援会支部を立ち上げ、まずは旧郡部から選挙体制を整えた。

 戦術も巧妙だった。「保守系候補2人の違いをどう出すかが課題だった」と陣営幹部。選挙戦では3期12年続いた坂井市政の問題点を指摘した上で、「市政を市民の手に取り戻す」「変えられるのは自分だけ」と分かりやすいメッセージを発信。市議・県議時代の知名度もあり、変革を求める人の受け皿となった。

 再稼働へ向けた地元同意手続きが進む玄海原発への対応や、対立候補を応援した議会最大会派との関係づくりなど、就任早々課題は山積する。峰さんは「唐津が変わるか変わらないか、今からが本当の勝負」と宣言した。選挙戦で繰り返した「広い唐津を一つにする」という思いの実現へ始動する。

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