LGBT成人式の準備をする原さん。「1人で悩まず、こうした場でつながりをつくってほしい」と話す=佐賀市のTOJIN茶屋

 同性愛や性同一性障害など性的少数者(LGBT)のための佐賀県内初の成人式が2月12日、佐賀市で開かれる。支援団体が準備を進め、ありのままの自分で門出を迎えられるように、それぞれが望む性に合わせ、振り袖やスーツを貸し出す。地域社会で多様性を考える機会にもしようと、「年齢やセクシャリティーに関係なく参加してほしい」と呼び掛けている。

 LGBTはレズビアンやゲイ、両性愛のバイセクシュアル、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの英語の頭文字をつなげた総称。生まれつきの性別の晴れ着で自治体の成人式に出席するのをためらう人が少なくなく、東京のNPO法人「Rebit(リビット)」が2011年、代わりの式典を初めて開き、全国に広まりつつある。

 佐賀では支援団体アオ・アクアが企画した。代表の原亮さん(21)=佐賀市=は「『我慢して振り袖を着た』『(自認する性を)告白してないから、同窓会に参加しても話しづらい』という声があった。いつかそうした人のために成人式をしたいねって、仲間内で話していた」と振り返る。

 周囲の目を気にして、衣装を用意しづらい人のために晴れ着を貸し出し、着付けやヘアメークもする。学校時代、自身が望む男子や女子の制服を着ることができなかった人たちのために、中学や高校に協力を求めて制服も集めている。

 準備で最も苦労したのは「あいさつを引き受けてくれる新成人を見つけること」と原さんは話す。中傷を恐れ、20歳という若さで周囲に告白している人は多くはない。それだけに、LGBTへの理解を広めることにとどまらない思いを込める。「セクシャリティーの悩みを持つ人とか障害のある人とか、いろんな人が過ごしやすいまちづくりを考えるきっかけになれば」

 成人式の参加は無料。会場は佐賀バルーンミュージアム3階にある市青少年センターで、午後0時半から受け付ける。式典の部(午後1~2時)と、交流の部(午後2時15分~午後3時45分)がある。貸衣装は数に限りがあり、2月3日までに申し込む必要がある。

 問い合わせはアオ・アクアのウェブサイト(http://aoaqua-niji.jimdo.com)で、メールで受け付けている。

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