小型家電リサイクル制度に基づき、2015年度に回収・再資源化された携帯電話やパソコンなどは、使われなくなった小型家電の総量の約1割に当たる6万6千トンだったことが、環境、経済産業両省の調査で分かった。両省は、制度導入3年目の15年度までに達成するとした年間14万トンの廃棄物をリサイクルする目標を、18年度へ先送りする。

 制度の普及が進まないのは、資源価格の下落による採算性悪化で、リサイクル業者が引き取りに消極的なため。携帯電話などは、機器に残されたデータから個人情報が漏えいする懸念も障害となっているとみられる。

 制度に参加する自治体(4月時点)は1219で、全市区町村の7割にとどまった。回収に必要な人手や財源、一時保管場所の確保の難しさから、取り組みにばらつきがある。

 環境省は12日の有識者会議で、15年度の回収量を含む制度実施状況を報告。18年度の目標達成に向けて、一般ごみの収集に合わせた回収や、複数の自治体による連携を促し、効率的な再資源化を進める考えだ。

 小型家電リサイクル制度は、市区町村が回収して国が認定するリサイクル業者などに引き渡すか、認定業者が直接回収する仕組み。

 報告によると、使われなくなった小型家電は15年度に60万トン発生。再資源化された廃棄物のうち、市区町村回収分は4万7千トン、認定業者回収分は1万9千トンだった。製錬を経て、金銀銅や鉄など少なくとも3万トン(21億5千万円相当)が取り出された。

 一方、市区町村が回収したものの引き受ける業者がいないなどの理由でそのまま廃棄されたのは15万6千トンに上った。鉄や銅の価格が5年前の半値以下に下落した影響だ。

 このほか、製品が海外や国内での再利用に回ったり、認定されていない業者が引き取ったりした分などがあった。【共同】

 ■小型家電リサイクル制度 使われなくなった小型家電に含まれる貴金属やレアメタル(希少金属)などの再利用を促す制度。回収対象は家電リサイクル法の4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機)を除いた携帯電話やパソコン、デジタルカメラ、ゲーム機など100品目以上。自治体経由などで認定業者が引き取った後、製錬所で貴金属やレアメタルが取り出されるなどして、メーカーが製品に再利用する。再資源化の量は鉄やアルミニウム、銅が多い。

このエントリーをはてなブックマークに追加