政府は農地の転用規制を緩和し、サービス業や観光・商業施設といった幅広い産業に充てやすくする。これまで条件の良い農地の転用は工場や倉庫に絞っていたが、業種の限定をなくし、地域振興に役立つ企業の進出を受け入れる。農村部でも幹線道路にアクセスしやすい地区などを有効活用し、雇用を生み出す狙い。農地法などの政令改正を25日に閣議決定し、詳しい制度設計を進める。

 実際の転用では自治体が地元の実情に合う業種を選び、乱開発を防ぐ計画を作ることが条件になる。進出企業の事業が失敗すれば農地が荒れるだけで終わりかねず、事業の持続性や経済効果の見極めが求められそうだ。

 政府は企業の農村進出に特例を設けてきたものの、農業振興のために市町村が定める「農用地区域内農地」や、まとまった規模がある「第1種農地」の転用は基本的に工業や倉庫業、卸売業など計5業種にしか許可してこなかった。

 この許可対象を「産業」に見直し、業種を拡大する改正農村地域工業等導入促進法(農村産業法)と、土地利用規制を緩めて地域の幅広い新規事業を支援する地域未来投資促進法が先の通常国会で成立したため、関係法の政令改正で仕組みを明確にする。

 2法の手続きは少し異なるが、おおむね都道府県と市町村が産業導入や雇用増加の目標などを示した計画を作り、住民や耕作者の意向も踏まえて進出企業の計画が妥当かを判断する流れだ。【共同】

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