総務省がふるさと納税の返礼品にかかる経費を寄付額の3割以下とする方針を受け、4~6割程度を返礼品に充てている市町が多い佐賀県内の自治体も対応を迫られることになる。三養基郡3町など5市町と県は要請に応じるとし、欠かせない「財源」となっている寄付額の減少を懸念して推移を見守る姿勢は11市町で半数を超え、4市町は現行通りと答えた。返礼金競争の抑制を歓迎する一方、国による“線引き”に疑問の声や、契約済みの返礼品の見直しに戸惑いの声も漏れている。

 佐賀新聞社が現状を調べたところ、国の目安の条件に合う自治体は2割の県と、3割程度の鳥栖、佐賀、神埼の3市。上峰町や太良町など17市町は4~6割程度だった。

 「上限3割」について、佐賀市は「制度の趣旨に近づけるもの」、鹿島市も「今までは返礼品などに多くの寄付が充てられ、福祉など本来の目的に使われていない」と歓迎。「5割以上を締め付け、4割程度で線が引かれると思っていた」(江北町)と予想以上に厳しいとする意見も。

 唐津市は「2~3割」から16年度に「4~5割」に引き上げたことで、寄付額が1億円強から約19億円と大幅に増えた経緯があり、担当者は「通知は強制力がない。やるなら全国一律に強制力を持たせないと。地元産業の活性化につながっており、そこも見てほしい」と注文した。

 返礼品選定への影響では、「返礼品を変えて額を落とすか、寄付額を上げるかの対応になる」(武雄市、鹿島市)、「返礼品購入の契約もあり、簡単には見直しできない」(大町町)と具体的な対応が必要になるとする。みやき町は「『3割』が送料などを除く返礼品だけの価格であれば影響は少ない」とみている。

 ここ数年のふるさと納税の過熱ぶりは、各自治体の財源の使途にも影響を及ぼしている。伊万里市は、新年度予算で小中学生の医療費助成など68事業に寄付から4億1400万円を充てた。4月から給食費無料化に取り組む江北町は通知に準じるとしつつ「当初予算で寄付額を約5億円と見込んでいたが、どのくらい影響が出るだろうか。小さな町は打撃が大きい」と不安げだ。

 今後は還元率の横並びが進む分、「専門サイトへの広告費を厚めに予算取りし、PRに努めたい」(小城市)とする市町もある。還元率から広報へと土俵を変え、競争は続きそうだ。

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