自分では完璧な共通語を話しているつもりなのに、「九州の方ですか」と尋ねられたことがある。どうも「サ行」の発音が微妙に違うらしい。「せんせい」と呼びかけると、生粋の東京人の耳には「しぇんしぇい」となまって聞こえるのだとか◆東京女子大学の篠崎晃一教授のゼミが作ったインターネット向けサービス「出身地鑑定!方言チャート」は、2択の質問に答えていくだけで、どこの出身かを当ててしまう。4年間で1千万人が利用する人気で、西日本エリアを中心に精度を上げた新版が、今月から公開されている◆「共通語と組み合わされたり、アクセサリーのようにあえて使われるなど、方言が各地域をアピールするツールになっている」と篠崎教授。確かに、お土産物の商品名に織り込むのはもちろん、方言そのものをあしらった手ぬぐいやストラップまで見かける◆インパクトなら、佐賀市がPR目的で制作した動画「佐賀弁ラジオ体操第一」だろう。「だいでんよかね、ラジオ体操、一緒にすっぼー(みなさん、いいですか。ラジオ体操、一緒にやりましょう!)」-。劇団四季で主役を張ったテノール歌手の宇都宮直高さんの美声と佐賀弁の組み合わせは、なんともいえないおかしみがある◆方言がアクセサリーになる時代。苦手の「サ行」も自信を持ってよさそうだな。(史)

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