少子化などで管内の公立小中学校の規模に課題があると認識しているのは全国1432市区町村教育委員会で、このうち58%に当たる834教委が統合など規模適正化の検討に着手していることが31日、文部科学省の2016年度調査で分かった。学校の統合は、16年4月までの3年間で651件あり、1617校が694校に減少。統合で自治体に新たな通学経費負担が生じていることも判明した。

 調査は全1755教委を対象に実施。統合や小規模校での存続などを検討する教委は、14年度調査の46%から12ポイント増えた。文科省は学校が一定の集団規模を保つのが望ましいとして、15年に手引を作成して検討を促しており、20年度までに100%を目指す。

 検討に着手した834教委の主な状況をみると、311教委が既に検討段階を終えて方針・計画を策定、267教委が担当部局内で検討中だった。

 統合の内訳は小学校同士458件(1153校が475校に)、中学校同士164件(370校が171校に)など。統合した小学校の47%は1~5学級の規模だったが、統合後は6%に減り、6学級以上が増えた。

 統合で教職員数が減り、人件費は削減。一方で通学範囲の拡大に伴い、統合後の694校のうち単独あるいは複数でスクールバスを導入したのは545校に上り、バスの新規購入に平均約1800万円の費用がかかっていた。2校が1校に統合したケースでは、バスの維持費など年間の遠隔地通学用経費が統合前から約3倍に増え、小学校が1校平均約900万円、中学校が約1600万円だった。

 国に望む支援策を教委に複数回答で聞くと、教職員の配置充実が79%でトップ。施設整備の補助(74%)やスクールバス導入費の補助(60%)などが続いた。

 文科省は17年度まで、統合の長所や短所を検証する3年間のモデル事業を実施している。【共同】

 ■学校規模に関する文部科学省の施策 文部科学省は2015年1月、公立小中学校の統合に関する手引を公表し、小学校は6学級以下、中学校は3学級以下となる場合、統合の適否を速やかに検討するよう促し、統合や休校した学校を再開する際の留意点を盛り込んだ。統合が困難な場合は、小規模校のメリットを生かす方策の検討も求めた。

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