「不安が現実になった」-。沖縄県沖での米海兵隊オスプレイの大破事故から一夜明けた14日、自衛隊機配備計画がある佐賀空港周辺でノリ養殖を営む佐賀市の漁業者にも不安が広がった。機体の安全性の検証に加え、情報開示や漁業被害への補償など、国や米軍に誠実な対応を求める声が上がった。

 11月8日のデモフライト(試験飛行)を有明海沖で作業中に見たというノリ生産者の男性(39)は「こうなると万が一の時がやっぱり心配になってくる」と眉をひそめた。「賛成でも反対でもない」という立場だったが、「国や米軍が事故への対応を素早くできないようであれば、佐賀には絶対来ないでほしい」と言い切った。別の男性は「今度の事故で『安全神話』がうそだと分かった」と言葉少なに沖に向かった。

 川副町の漁港で作業していた男性(57)は、岩場に機体の残骸が散らばっている現場写真を見ながら、「何が『不時着』か。どう見ても『墜落』だ。国の発表のこういうところが信用できん」と憤った。「米軍機だから本当のことが分からないかもしれないが、海に油や危険なものが流れていないか徹底的に調べてほしい」と強く求めた。

 県有明海漁協の徳永重昭組合長は「計画地近くが漁場なので何かあったときの対応を改めて問いただしたい。事故原因と現場海域の環境や漁業への影響を知りたい」と今後の対応を注視していく考えを示した。配備計画の協議や判断への影響については、「今回の事故で批判的な立場の人が増えるかもしれない」と慎重に言葉を選んだ。

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