佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備要請から3年となるのを前に、佐賀県が論点整理素案を発表した30日、県有明海漁協や地権者からは「不安は払しょくされていない」と配備計画への懸念や反対の声が改めて上がった。

 論点整理素案公表に、県有明海漁協の徳永重昭組合長は「今までの流れを一つ一つ整理したということだろう」と淡々と受け止める。漁協4支所で開かれた4月の地権者説明会で反対意見が大半を占めたことに触れ、「漁業者は基本的には迷惑施設はいりませんよという立場。不安は払しょくされていない」。

 県が漁協の理解の必要性を強調したことには「自衛隊の基地だけ造るのなら地権者だけの問題かもしれないが、佐賀空港の滑走路を利用するというのであれば県が判断すること」とくぎを刺した。「地権者は自分たちから積極的に前向きに進めていくことはない」

 南川副支所での地権者説明会に参加した男性(67)は「排水問題はノリに影響ないというが、諫早湾干拓でも最初は問題ないと言っていた。行政の言葉をうのみにできないし、信用できない。反対の考えは変わらない」と語気を強めた。

 計画に反対する地域住民の会の会長で地権者の古賀初次氏は、県が漁協の理解に触れたことを重視し「既に漁協3支所が反対を表明している。いくら論点整理してもこれ以上議論の余地はなく、すぐに計画を撤回すべき」と訴えた。

 佐賀市の秀島敏行市長は、論点に公害防止協定がないことを指摘し「まずはその整理が先だと思っている」と述べた。オスプレイの安全性では「自分にはその知見がないので評価することはできない。機体が安全だと言っても事故が起きたのは事実。すべてが安全かというとそうではない」との認識を示した。

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