沖縄県名護市安部の海岸に近い浅瀬で大破したオスプレイ=14日午後0時15分(共同通信社ヘリから)

オスプレイの事故を受け、九州防衛局の市川道夫企画部長(右)に原因究明や説明責任を果たすことを求める文書を手渡す佐賀県の落合祐二政策部長=佐賀県庁

■「これが有明海なら」 冷静議論求める声も

 沖縄県名護市の浅瀬で大破し、繰り返し流れた米軍オスプレイのニュース映像は、問題を間近に感じさせた。事故から一夜明けた14日、佐賀空港(佐賀市川副町)への自衛隊オスプレイ配備計画に反対の意思や慎重な姿勢を示す人たちからは、安全性への不安や疑問の声が相次いだ。計画に賛成する佐賀県内の関係者は「事故が起きたから配備できないというのはおかしい。冷静な議論を」と口をそろえた。

 早朝のニュースで事故を知ったという秀島敏行佐賀市長は「有明海に置き換えて想像すると、ぞっとした。機体の安全性は当然問われる」と述べ、防衛省に対して事故原因などの報告を求める考えを示した。

 佐賀空港周辺の住民でつくる「地域住民の会」会長でノリ漁業者の古賀初次さんは、配備に反対する姿勢を強くした。「ノリ養殖の海に落ちたら生活は成り立たなくなる。民家に落ちれば命にかかわる。今回の事故で、欠陥機ではないかという疑念は強くなった」

 米軍は「原因が機体にある可能性は極めて低い」と説明しているが、在日米軍を監視する市民団体「リムピース佐世保」の篠崎正人さんは「仮に機器の故障や不具合が原因ではないとしても、訓練中の事故が多いという状況は、機体の運用能力が低いことの表れ」と指摘する。その上で「安全性に不安があり、無理な運用が難しいとなれば、軍用として役に立たないということではないか」と疑問を呈する。

 一方、経済振興などを理由にオスプレイ配備に賛成している佐賀商工会議所の井田出海会頭は、事故の原因究明と安全対策の強化を求めた上で、「飛行機や自動車でも事故は起きるし、事故が起きたからといって私たちのスタンスは変わらない」と強調した。

 日本会議佐賀の佐々木晶事務局次長は「事故があったから使うなというのはおかしい。オスプレイだけ騒ぎすぎではないか」と話し、引き続き早期配備を求めていくとした。

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