熊本地震の被災地の現状について語る石田さん(奥)と吉田さん=佐賀市の佐賀大学鍋島キャンパス

■熊本地震風化させるな

 熊本地震の復興支援に関わる九州の大学生らが取り組みを紹介し、連携を探る「復興支援ネットワークフォーラム」が佐賀市の佐賀大学鍋島キャンパスで開かれた。自らも被災し、復興に取り組む熊本県のボランティア学生が仮設住宅の状況を紹介。地震発生から1年を前に、被災者の思いをインターネットで情報発信する風化対策への取り組みなど「9カ月目」の現状を報告した。

 東海大阿蘇キャンパスなどで学んでいた学生らでつくる「Seeding Support of Japan」の代表は、地震前に東海大から転学していた長崎国際大1年の石田勇以さん(21)、副代表は東海大3年の吉田捗平さん(21)で、2人が活動を報告した。

 石田さんは休学して南阿蘇村に住み、自治体が保管している支援物資の輸送や高齢者の見守り、引っ越しの手伝いなどで支援している。

 仮設住宅は壁が薄く、隣に住む人と騒音トラブルになるケースが目立つことや、水道から消毒液の臭いがすることなど生活のストレスがあることを報告。観光客が減ったことで、観光農園のイチゴが収穫されないまま放置されたり、農作業のために傾いた住居に住み、土日だけ仮設住宅で過ごす人がいることなど生々しい現状を伝えた。

 吉田さんは、風化対策として1月から被災者にインタビューして団体のフェイスブックで情報発信している。「被災者でないと分からない気持ちがあり、学生だけではできないことがある。情報発信で全国の人に南阿蘇に興味を持ってもらいたい」と話した。

 フォーラムには、佐賀大、佐賀女子短大、九州大、北九州大、長崎大の学生ら約30人が参加。取り組みを紹介した後、意見交換した。

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