■猛暑続きで72人

 佐賀県内で2016年に発生した熱中症による労働災害認定者数は前年の2倍となる72人で、過去2番目に多かった。7~8月に猛暑日が続いたことなどが要因で、福岡管区気象台によると、九州北部地方の今夏の平均気温は平年を上回る見通し。熱中症が多く発生する8月を前に、佐賀労働局は各事業所に対し、こまめな休憩取得など予防対策の徹底を呼び掛けている。

 佐賀労働局によると、業種別では製造が33人で最も多く、次いで建設が23人。この2業種で全体の約8割を占めた。このほか商業、運輸交通がそれぞれ2人、その他が12人だった。同労働局は熱中症による労災の増加について「夏場の猛暑が影響した」とみている。

 発生場所は屋外40人、屋内32人で、屋内外を問わず発生している。月別では8月が最多の34人で、7月が22人、9月が6人などとなっている。発生時間帯は午前11時台と午後4時台がそれぞれ12人で最多。午後3時台が10人で続いた。

 年代別では、20代20人、40代17人、30代14人の順に多く、10~60代のすべての年代で発生していた。労災事例を詳しくみると、「足の筋肉が硬直し、水分補給をして休んだが、両手の筋肉の硬直が続いた」など、休憩を挟んでも改善せず悪化するケースも目立った。

 佐賀労働局によると、県内では07年以降、熱中症による労災死亡者は出ていないが、全国では16年に12件発生している。「具合が悪くなれば作業をやめ、1~2日の休息も必要。仕事より人命を優先してほしい」と労務管理の徹底を促し、温度や湿度のチェック、休憩場所や時間の確保、こまめな水分・塩分の補給などを呼び掛けている。

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