サガシキのグループ会社が開発した新システム「コーデンベルク」のウェブサイト。1点からの注文など細やかに対応できる

 総合パッケージメーカー「サガシキ」(佐賀市、枝吉宣輝(のぶてる)社長)のグループ会社が、インターネット経由で情報を管理・使用するクラウドサービスの一つとして、商業印刷を自動化するシステムを開発した。サガシキのデジタル印刷機とシステムを結んで業務を効率化。1点からの注文にも細やかに対応できるという。あらゆる物をネットにつなぐ「IoT」の先進例としても注目される。

 「コーデンベルク」と題した新システムは、2015年にサガシキと資本提携したフライデーナイト(東京都、長沼耕平CEO)が開発した。発注側は、企業・個人の業務システムやスマートフォンアプリにコーデンベルクを組み込み、デザインデータをそのままデジタル印刷機に送信する。

 通常の印刷では製版コストがかかり、これまでは一定数以上でないと受け付けられなかったが、デジタル印刷機は版を作る必要がなく、1点から受注できる。

 新システムはすでにプロサッカーチームが卓上カレンダーに活用。購入者がサイトに用意された写真から特定の選手、ゴールシーンなど好きなものを12カ月分選ぶことで、オリジナル品に仕上げられる。

 カタログやチラシでは、送る地域に応じて掲載する商品や価格、説明文を簡単に変更でき、新製品を全国で販売する前に特定商圏に実験的に導入する「テストマーケティング」にも使えるという。

 長沼CEOは「利用者は選ぶ楽しみが増え、印刷会社は営業や管理、確認作業の手間を省けるようになる」とメリットを強調。サガシキの担当者は「デジタル印刷の可能性を広げ、顧客の多角的なニーズに応えることができる」と話している。

 フライデーナイトには、日本政策金融公庫が昨年末、事業性を評価して資本性ローンで5千万円を融資している。

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