「北朝鮮情勢と周辺国の思惑」をテーマに講演した礒﨑敦仁氏=佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 佐賀新聞社が主催する政経懇話会・政経セミナーの合同例会が25日、佐賀市のホテルニューオータニ佐賀で開かれた。北朝鮮の政治や外交を研究している礒崎敦仁慶応義塾大学法学部准教授が「北朝鮮情勢と周辺国の思惑」をテーマに講演し、日本の対応について「経済制裁一辺倒ではなく、対話を含めた交渉方法を考えるべき」と強調した。

 礒崎氏は、4月の北朝鮮のミサイル発射を受けて、米国が攻撃するのではないかという報道が日本で繰り返されたことへの違和感を示した。「金正恩(キムジョンウン)氏(朝鮮労働党委員長)の行動や発言を追えば、外交委員会を19年ぶりに立ち上げるなど、外交で物事を動かそうともしている」と話し、戦争に至らない手だても打ち出している側面を指摘した。

 ミサイルが発射されるたびに、安倍晋三首相が北朝鮮を非難したことについては「意識的にあおったわけではないだろうが、憲法改正への追い風になっただろう」と推し測った。

 今後の日本の対応については、北朝鮮が中国向けの貿易で外貨を獲得している状況などを踏まえ「経済制裁の効果にも限度がある。日本は外交目標を定め、対話も含めた交渉方法を検討しなければならない」と述べた。

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