オスプレイ配備計画に関する県の意見聴取であいさつする池田英雄副知事=鹿島市浜町の県有明海漁協鹿島市支所

 佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画に関し、佐賀県は25日、県有明海漁協からの意見聴取を始めた。池田英雄副知事ら県幹部が県西部地区4支所の運営委員らと面談。漁協側からは計画を容認する意見はなく、国営諫早湾干拓事業を巡る国の対応に不満の声が相次ぎ、有明海再生を優先するよう訴えた。

 県議会が受け入れを決議し、県も国防に協力する立場を明確化する中、反対姿勢の漁協側から計画に理解を得るための施策を聴き取り、国に対応を促す目的で、31日まで計5回開く。この日は新有明、白石、鹿島市、たらの4支所から約30人が出席した。

 会合は非公開。出席者によると、諫早湾干拓事業を巡る国の対応について批判が相次いだほか、ノリの色落ち被害の改善や早津江川のしゅんせつなど具体的な有明海再生事業を求める声が上がった。オスプレイ配備計画に関してはほとんど質問はなかったが、この地域ではそれほど影響はないとの意見も出たという。

 出席したノリ漁師の山口勝己さん(65)=白石町=は「まずは諫早を解決してほしい。オスプレイだけ賛成とは言い切れない」と述べ、竹下直さん(40)=鹿島市=も「こちらの話を聞かずにオスプレイの話を持ってくることはあきれる。色落ちしたノリを採りたい漁業者は誰もいない」と漁業環境の改善を求めた。

 漁協新有明支所の岩永強運営委員長(63)は「オスプレイよりも諫干の解決が先決。このような会合をもっと開き、私たちの声を反映してほしい」と要望した。漁協の統一見解には少し時間がかかるとの見通しを示した上で、配備計画に関して「国が誠意を示さなければ動かない。賛否は二の次、未知数」と述べた。

 終了後、池田副知事は「オスプレイ以前に有明海再生をどうするのかという厳しい意見が多かった」と感想を語った。漁業者の意見をまとめて国に伝え、対応を見極める考えを示した。

=オスプレイ 配備の先に=

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