総務省が13日に発表した今年1月1日現在の住民基本台帳人口を基に、共同通信社が現行の衆院小選挙区間の「1票の格差」を試算した。毎年公表される住民基本台帳はその時点での1票の格差を見る指標となり、議員1人当たりの人口の差を示す最大格差は2・148倍となった。295選挙区のうち2倍以上の選挙区は22。参院の選挙区では、格差3・043倍が最大だった。

 衆院は2015年の国勢調査を基にして2倍以内にする小選挙区「0増6減」の法改正を受け、是正作業中。削減対象と見込まれる青森、岩手、三重、奈良、熊本、鹿児島の6県の定数を1減らし、議員1人当たりの人口を計算してみると、最大格差は東京と鳥取の間の1・803で、2倍以内に収まった。ただ今後も都市と地方の人口変動は続くとみられ、20年国勢調査を受け人口比を反映しやすい新たな議席配分方法「アダムズ方式」を導入する。

 試算によると、最大格差は人口最多の兵庫6区と最少の宮城5区。最大格差は昨年も同じ組み合わせで、0・024ポイント格差が拡大した。最少の宮城5区との格差が大きいのは北海道1区、東京1区、愛知12区などと続いている。

 参院の選挙区は3倍未満が一つの基準。戦後初の参院選の最大格差が2・62倍で、2倍台は許容されると考えられているためだ。議員1人当たりの人口は最多が埼玉。最少は福井で、45選挙区中埼玉1県が3倍を超えた。

=ズーム 1票の格差=

 1票の格差 衆院小選挙区、参院選挙区ごとの国会議員1人当たりの有権者数が異なることにより、投票の価値に不均衡が生じる問題。人口の多い都市部ほど1票の価値は軽くなりやすい。法の下の平等を定めた憲法に反するとして、選挙のやり直し(無効)を求める訴訟が繰り返される。最高裁は2009、12、14年衆院選と10、13年参院選を「違憲状態」と判断した。選挙区の区割り改定は5年ごとに実施される国勢調査の結果を基に行う。毎年出される住民基本台帳人口は格差を見る指標になる。

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